水素水ダイエットの科学的根拠を検証する

投資家Bさんからのご質問

今、水素水ダイエットってすごくブームですよね。最新の研究では「水素水は活性酸素を還元して、代謝を高めて脂肪を燃焼させる。すなわちダイエット効果がある!」という結果が出ているんですよね?

科学的根拠もありますし、これは良いかなと思ったのです。

ですがネット通販の水素水の定期コースを見てみると、1万円近くもかかるそうで、定期購入をためらっています。水素水ダイエットって本当に効果があるんでしょうか?

ときかぶ!回答

質問おおきに! 水素水ダイエットがほんとに良いものかどうか、分かりやすく答えてみようと思うで。今はネットで水素水のことを調べても『水素水を売ろう!』と考えている業者のサイトやブログしか検索で上位表示されへんから、できるだけ中立な回答を心がけたい。

Q.水素水の効果は、まったくのデタラメなの?

うちも最初は怪しいなぁ、水素水って「エセ科学ちゃうのん」って思うてたけど、これはそうではないらしい。

水素水が活性酸素(フリーラジカル――老化や生活習慣病の原因物質とされる)を抑制するって効果については、いくつかの研究機関から論文が発表されとる。つまり水素水の効果については一定の科学的根拠はある。

以下に、具体的なソース(一次情報)を列挙しておくで。リンク先はPDF形式で開くので、パソコンから見ることをおすすめするで。

水素水の効果性を補強するであろう論文一覧
水素(H2)を高濃度に溶解した水素水の飲用は脳での活性酸素の増加を抑制する(東邦大学)
これはマウスでの実験やけども、水素水がアルツハイマー病や糖尿病の治療に繋がるひとつの可能性を示唆している。ポイントは、マウスを遺伝子操作してビタミンC(抗酸化物質)が生成できないという特殊状況を作り出して実験を行ったこと。つまり、強い酸化ストレス下にあるマウスには水素水が抗酸化物質として機能した。(が、ふつうにビタミンCの足りている人にとって水素水が有効かどうかは分からない)
水素水に歯周病予防効果(岡山大学)
これはなかなか面白いレポートやね。水素水の摂取により、ラットの血液中の活性酸素量が減少。結果的に歯周病の進行が抑制されたというお話。虫歯予防のために水素水を飲む未来が来るんかもしれん。
分子状水素の臨床応用に向けた研究の現状について(中部大学)
これも同じくラットに水素水を投与する研究事例で、水素水に動脈硬化や脳梗塞の改善作用があることを認める内容となっている。
パーキンソン病モデルマウスにおける水素含有飲用水の効用(九州大学)
水素水がパーキンソン病の改善に役立つのではないかとする研究。興味深いのは、治療として「水素水の飲用」ではなく「水素ガスの吸入」を検証していること。水素ガスっていうと、爆発しないか心配になるけども、大丈夫みたいやね。

他にも探せばいろいろあるけれども「水素分子の抗酸化作用」については、ある一定の科学的根拠が認められている、という結論にはなる。ただ今のところマウスを使っての実験段階やし、まだまだ研究途上の医学分野やね。少なくとも実用段階ではない。

論文読めばわかるけれども「水素水が生体内の活性酸素を抑制するメカニズム」については、まだはっきりと分かっていない。水素分子の抗酸化効果については確かやけども《なぜなのか?》の部分はまだ研究中なんやね。

それが解明されれば、アルツハイマー病や生活習慣病の治療など、医療分野で水素水が大活躍することになるとは思う。

ちなみに質問のあった水素水ダイエットについては、『日本医事新報No.4548、2011.6.25、p86〜91 著:中尾厚典(ピッツバーグ大学医学部外科)』に掲載されとった「メタボリック症候群の酸化状態軽減に水素水が有意に働いた」という発表が、根拠になっているみたいやね。

これは「ダイエット効果!」というのとは、ちょっとニュアンスが異なる研究やと思うで。

まとめ

たしかに、水素水の効果についてはさまざまな医学論文が発表されていて、注目を集めているのは事実。あながちエセ科学というわけではない。

せやけども、水素水に飛びつくのはまだ早計かなという気がする。なにせまだ研究途上段階やから。

ご質問にあった「水素水定期コース」で1万円も取るのは、はっきりいってボッタクリ感はあるかなと思う。純粋に「抗酸化作用」を期待するのなら飲料タイプの《お酢》を飲んだほうが確実やし、安いと思うで。

あと、抗酸化効果のある成分といえば「ビタミンC」やね。ビタミンCなんかも栄養ドリンクで気軽に摂取することができる。

注意点としては、ビタミンCって摂り過ぎは副作用あるんやね。ビタミンCの過剰摂取で、吐き気、下痢などの症状が出るのは有名。ひどい場合は肝機能障害を引き起こす。お酢にしても同じ話で、何にせよ摂り過ぎはよろしくない。

あと何かと悪者扱いされる活性酸素やけども、活性酸素は体内に侵入した細菌の攻撃から身体を守る「免疫機能」を持っているんやね。活性酸素が無くなれば解決!という問題ではないし、何者もほどほどに体内にあるのが一番なんや。

人間の体には、体内の成分をちょうどよく調整してくれるシステム《ホメオスタシス―恒常性》が働いている。体内の活性酸素量ももちろんホメオスタシスで調整が行われている。せやから健康体であれば、少なくともダイエットに水素水はまったく必要ないといえるんやね。

うちは別に水素水に否定的な立場ではないんやけども、どうもネットの情報というのは「儲かる」方向へと傾きがちなんや。水素水の情報調べても、出てくるの「ウォーターサーバ」やら「水素サプリ」やら「水素水ペットボトル」みたいのん売りつけるサイトばっかやん。中立的な意見がなかなか出てこない。これはほんとどうにかせなあかん問題やと思う。

長くなってしもたけど、読んでくださってありがとうございました。

(おわり)

posted by ステルスタコス at 14:40| 相談コーナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月10日

壱番屋(7630)ココイチのインド進出は好材料なのか?

壱番屋(7630)といえばカレー専門店「ココイチ」で有名な企業。2016年7月08日付けのニュースで、ココイチがインドとイギリスに進出するとの報道が流れた。

そもそも本場のインドで日本のカレーが通用するのかどうか、懐疑する声も少なくない。ただ、ココイチは以前から海外進出には力を入れており、東南アジアやアメリカでの出店はそれなりにうまくいっているようだ。

実際にIR資料見てみると、確かに海外事業部門では、店舗数の増加とともに売上高が上昇している。グラフはほぼ右肩上がりといっても、差し支えない。

日本のカレーライスについては、意外とインド人からの評価が高いらしい。とくに「レトルトカレー」は、日本のメーカーがインドにも売り出している。ココイチのインド進出については、2013年にはすでに計画にあったことでそれを実行に乗り出したということはそれなりにうまくいく算段がついたということだろう。

現在でもココイチは11ヶ国162店舗の海外事業展開ノウハウを持つ。このインド進出は「海外初めて」というわけではないので、大きくコケることはないだろう。餃子の王将が中国で失敗して撤退したのとは、ちょっと性質が違うものであると私としては思う。

「インド人もびっくり」みたいなことがニュースサイトには書かれているが、インド人としてはむしろ「またか」といった感じであろう。

ココイチの浜島社長も「受け入れられるかは、心配していない」と語っている。今回のニュースはそれほど驚くべきインパクトはない。

壱番屋(7630)の2016/07/10現在の株価は、3,550円で割高水準にある。PERは33.33倍、PBRは4.1倍だ。全体相場もよろしくないし、今は静観でも良いかなと考えている。少なくとも今回のニュースは、投資家にとってあまり関心はなく、好材料とも悪材料ともならないのではないか。

ただ、長期チャートでみても、ここは綺麗な上昇トレンドを描いている。うまい具合に成長している、良い会社だと思う。

posted by ステルスタコス at 11:38| 個別銘柄考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする